amazonでの販売は、商品数が多くなってくると、負担が大きくなるものです。効率的に出品し、売り上げを伸ばすためにも、利益が安定してきたら、積極的に外注に出すべきです。そして外注先が決まった時に活用したいのが、amazonのユーザー権限付与です。今回の記事では、便利なその機能について詳しくご紹介します。
ユーザー権限付与とは
ユーザー権限付与とは、amazonのマスターユーザーがセラーセントラル内の一部のアクセス権を第三者に付与できる機能です。ユーザー権限を設定すると、専用のIDとパスワードを発行できるようになります。
第三者は、セラーセントラル内の在庫、価格、広告、注文、ストアデザイン、レポート部門の範囲だけにアクセスができます。
上記部門の小項目ごとに細かく権限を設定できます。権限の種類には、なし、表示、表示と編集、管理と4つあります。
なし:表示がされないので、権限付与された第三者は見ることができません。
表示:該当項目が表示され、権限付与された第三者は確認できますが、編集はできません。
表示と編集:権限付与された第三者は、該当項目の確認と編集が可能です。
管理:権限付与された第三者は、該当項目を管理し編集ができます。
例えば、マスターユーザーは、在庫部門の商品情報の登録で「表示と編集」を選べば、第三者が編集可能になる権限を与えられます。
ユーザー権限付与はなぜ必要?
では、なぜ外注先にユーザー権限を与えた方がいいのでしょうか?自分のアカウントやパスワードを教えるのは危険だからです。
自分のアカウントとパスワードを教えるということは、セラーセントラル内にある銀行口座、個人情報などを見られてしまいます。
依頼した外注を信じたい気持ちは分かりますが、口座情報が流出したり、売り上げを乗っ取られたり、アカウント自体も乗っ取られてしまう危険性もあるのです。
また、amazonのアカウントは、IPアドレスで管理されています。例えば、その外注担当者が他のアカウントも外注されており、そのアカウントが停止処分を受けたとします。その外注が自身のアカウントに触れた時点で、IPアドレスが同じとみなされ、自身のアカウントが停止処分されるケースもあります。
amazonは、個人の場合は複数アカウントの保持を禁止しているので、IPアドレスが同じとみなされた時点でアカウント停止になります。このようなリスクを追わないためにも、ユーザー権限を設定することが大切なのです。
設定方法
まず、外注の担当者の新しいemailアカウントを作ります。外注先の方に作っていただくか、自分で用意します。契約終了後のことを考えると、自分で用意した方が管理しやすいでしょう。
セキュリティーのためにも、2段階認証アプリも用意してもらいます。
セラーセントラルのページから、上記で新しく取得したemailアドレスと氏名を入力し、招待します。
招待メールを受け取った外注担当者は、メールにあるURLから入り、必要次項を入力します。この際、2段階認証を求められますので、上記の2段階認証アプリを使い、認証します。
外注先が入力を全て終えたら、再度セラーセントラルにログインします。招待した外注担当者の名前とemailがユーザー権限のページに追加されているはずです。
最後に、部門の小項目で権限の種類を選び完了です。
上手に外注するためのポイント
こまめな連絡
外注の場合、物理的に近くで仕事をしている訳ではないのでコミュニケーションが不足しがちです。できるだけ、電話やZoomなどを使って進捗の確認をします。マニュアルを確認しあい、不明点を気軽に質問できる環境を作りましょう。
外注作業は、黙々とこなす仕事が主です。すぐに辞められては困りますので、モチベーションが下がらないようにしましょう。コミュニケーションを取ることで信頼関係を築くことができます。
責任を持たせる
クラウドソーシングを通したり、知人経由などで個人に業務をお願いする場合、責任感のある外注担当者もいれば、そうでない人もいます。音信不通になってしまうケースも耳にします。
後々のトラブルにならないために、個人契約する際は業務内容の目的、業務の履行について、資料や情報の提供について、業務進行状況の報告について、報酬について、禁止事項について、損害賠償について、契約期間と契約解除についてなどを記載しておきましょう。
また、免許証や健康保険証などの身分証明書をコピーすることも良いです。
まとめ
今回の記事では、外注の時に利用したいユーザー権限付与について紹介しました。ユーザー権限を設定すれば、アカウントやパスワードを教えることなく、必要な権限だけを与えることができます。個人情報の流出やアカウント停止などのリスクがなく安全です。
外注を上手く使い、売り上げを伸ばす業務に専念しましょう。