通販サイトで在庫管理する重要性と委託時の注意点

通販サイトの運営で重要な業務である在庫管理。日々のデータ管理が必要な業務のため、複数サイトで運営している場合、把握するべきデータが増えて、入力ミスや商品ロス、在庫不足など、様々な問題が発生する可能性も少なくありません。

そこで、検討したいのが在庫管理システムの導入や委託です。今回は、在庫管理の重要性やシステムの内容、委託時に把握しておくべきポイントなどを解説していきます。

在庫管理で重要なポイント

通販サイト運営が軌道に乗ってくると、多くの企業が在庫管理に関する悩みを抱くようになります。在庫管理を円滑に行うために重要なポイントを確認していきましょう。

在庫数の把握

商品の在庫数を正確に把握するため、日々の売上を欠かさず確認する必要があります。これは、日々の情報を蓄積していくことで、今後の仕入数や生産数を算出する際の重要な目安となる為です。

また、正確な在庫数の把握によって商品ロスを軽減する事も期待できるため、コスト削減への対策としても有効です。

商品ニーズの予測

ユーザーの商品への購買意欲は日々変化します。季節やシーズンイベント、社会情勢やSNSなどで発信される情報によって、ニーズは常に変動しているのです。この情報を的確に把握し、在庫管理に役立てましょう。

例えば、クリスマスやバレンタインなど毎年行われるイベント商戦への対応は、常に毎年の在庫変動を把握することで予測ができるようになります。社会情勢やSNSによる爆発的な在庫の変動は、様々な情報やデータをリサーチすることが重要です。

回転率の把握

多く売れている商品の在庫回転率は高くなります。そのため、在庫の回転率を把握する事でどの商品の売れ行きが良いのか、逆に回転率が低い、あまり売れていない商品は何かを確認することができます。

売れている商品は在庫を増やし、売れていない商品は販売促進への対策を練るなど回転率の把握によって多くの対応ポイントを見つけることが可能になります。

在庫管理システムの導入

日々の在庫管理は細かい業務が多く、サイト運営が拡大していくと独自の方法で運用していくことが困難になってきます。この時、在庫管理システムの導入を検討することをおすすめします。

在庫管理システムを導入するメリット

・在庫把握の簡略化によるリソース確保と数値の正確性
・複数サイトの一括管理によるサイト規模拡張への可能性
・受発注メールの自動化による業務負担の削減

在庫管理システムを導入することで、日々の業務負担を減らしコア業務への対応をより重点的に行うことができるようになります。結果的にサイト運営の円滑化に役立つと考えられます。

しかし、新たなシステムの導入によるスキル獲得や、導入にかかるコストが必要になるためしっかりと検討することが大切です。

代表的なシステム

CROSS MOLL(クロスモール)

複数サイトの発注や仕入れ、商品登録、受注管理、在庫管理まで様々な業務を自動化できる多機能型のASPソフト

NEXT ENGINE(ネクストエンジン)

複数のサイトやモールの受注管理や在庫管理を一括管理できる。受注処理や注文の確認メール、発送メール、出荷先への指示なども自動化されている

まとまるEC店長

商品管理、受注管理、在庫管理を一括管理できるクラウドサービス。低コストで導入できるので、初めて在庫管理システムを導入する際に人気

助ネコ通販管理システム

複数のサイトを一括で管理できるクラウド型の受注管理システム。システム利用者からの満足度が高く、パソコン作業に慣れていない場合でも使いやすいシステム形態になっている

TEMPOSTAR(テンポスター)

複数サイトの受注管理、商品管理、在庫管理を一括管理できるクラウドシステム。1つの画面で複数サイトの管理ができるので、情報を把握しやすくなっている。また、個別に内容をカスタマイズできるのでサイトの方針に合わせることができる

在庫管理を委託する時の注意点

在庫管理を外部に委託する場合、注意するべきポイントがあります。

販売形態への対応経験

通信販売という販売形態の在庫管理を行ったことがあるかを確認しましょう。実店舗向けの在庫管理方法とは​​異なり、出荷先がお客様というケースが多いので業務内容が多岐に渡ります。業務内容に不安要素が少ない業者を選択するようにしましょう。

商品の管理経験

扱う商品によって、管理方法が変わってくるため委託したい商品への知見があるかを確認しましょう。また、特殊な環境での管理が必要な場合など、商品の特徴に合わせた倉庫の有無も判断基準にすると良いでしょう。

コストの明確さ

商品の発送にかかる費用も含めた金額が明確かしっかり判断しましょう。特に、送料に関しては物流業者も関わってくるため、見積もりの段階で確認することが大切です。

まとめ

在庫管理は、サイトの規模が拡大すると同時に大変になっていく業務です。早い段階から在庫管理の現状を把握し、自社の販売スタイルに合った在庫管理システムの導入や委託先の選択を検討すると良いでしょう。