ECサイト運営業務は多岐に渡ります。これからECサイトを立ち上げたいと考えている方に、それぞれの業務の概要を解説します。
Contents
ECサイト運営業務は大きく分けて2つ
フロント業務
これは主にマーケティング活動のことです。ECサイトは、作っただけでは消費者に認知はされません。消費者の関心を引く商品企画や仕入れ・製造。それを魅力的に見せるお店であるサイトの運用、そしてサイトに誘導しアクセスを増やすプロモーション活動を行います。
バックエンド業務
これは、商品が購入された後の受注処理、商品の在庫管理、梱包・出荷、そして消費者の手元に届いた後のアフターサービスなどの業務のことです。
サイト立ち上げ時は、受注件数も少なく、在庫管理や出荷など手作業でも問題ないかもしれません。商品数の多い規模の大きなECサイトや売上拡大してきたら、バックエンド業務の支援ツールやアウトソーシングなどの対策が必要です。
フロント業務とバックエンド業務を更に細分化すると、フロント業務は4つ、バックエンド業務は5つに分類できます。
9つの運営業務とは
商品企画
ECサイトで成功するには、まず売れる商品を企画する事です。トレンドやユーザーのニーズや季節、競合商品などを考慮して検討します。
・どれくらい作るか?または仕入れるか?
・どの時期に売るのか?
・競合との価格競争が激しい中で、価格をいくらにするのか?
を念頭に置いて考えます。原価率や利益率を考慮し、半年前以上から商品戦略を練り、販売計画を立てます。
仕入れ・製造
販売計画を元に、仕入れや製造を行います。「売れすぎてしまって在庫がなくなった」という機会損失や「タイムリーに商品が製造できなかった」などとならないように、仕入れ先業者との良好な関係構築が大切です。また、複数の仕入れ先業者を確保しておくことも対策の一つです。
サイト制作・更新
サイト制作で必要なことは、ユーザーフレンドリーである事です。デザインは消費者へ印象を与える重要な要素ですが、使いやすさをないがしろにし、凝りすぎてはいけません。
商品を登録や更新する業務は、撮影、採寸、原稿が必要であることからささげ業務と言われています。ささげ業務の質は、商品の売上を左右するため大切です。
写真や説明文、デザインレイアウトなどは、一度決めたら終わりとはいきません。消費者の反応をテストしながら、変えていくことこそ、ECサイトの成長につながります。
プロモーション
ECサイトのプロモーションはWEBマーケティングによる広告が中心です。WEB広告、SEO・コンテンツマーケティング、SNSの3つに分ける事ができます。
WEB広告
インターネットを利用するユーザーの行動特性に合わせて広告を表示する方法。リスティング広告やディスプレイ広告、アフィリエイト広告などが代表的なものです。すぐに効果が現れやすい手段ではありますが、広告費がかかります。
SEO・コンテンツマーケティング
自社へのアクセスを増加させるための施策です。SEOは、YahooやGoogleなどの検索エンジンでのキーワード検索において、上位に表示されるようにすることです。コンテンツマーケティングは、ブログ記事を配信し、ファンをつくって最終的に購入に結びつける手法です。双方共に中長期的な集客方法です。
SNS
Twitter、Instagram、FacebookなどのSNSを使い、ファンを増やしていく方法です。SNSは拡散力が高いのが特徴です。「バズる」と商品の売上にかなり影響します。しかし、SNSのフォロワーはすぐには増えないので、長期戦になります。
受注
商品を購入したお客様に注文状況をメールし、在庫の引き当て業務、出荷指示を行います。単純な作業に見えますが、手作業の場合は間違えも発生しやすい工程です。ミスがでると、クレームになる場合がありますので、気を付けたいところです。
ECシステムと業務システムを連携し、この作業を自動化することも可能です。ただし、そのサイト構築には、数千万はかかります。
在庫管理
販売予測を行い、在庫の管理を行っていきます。過剰在庫はコストになり、品切れは機会損失につながります。担当者は、経験を積んで、適度な在庫を確保するスキルをつけます。
「自社ECサイトだけでなく、楽天にも出店している」、「リアル店舗とECサイトと両方持っている」という場合は、在庫管理は煩雑になります。それが起こらないために、在庫を一元管理できるシステムを導入することをおすすめします。
出荷・梱包
出荷指示に基づいて、倉庫から商品を取りだし、梱包、配送業者への引き渡しを行います。
梱包は、安全に商品を届けるために重要なもの。コストはかかりますが、梱包材を使うと安心です。また、パッケージは手元に届いた際に第一印象を与えるもののため、作業には気配りが必要です。さらに、一言メッセージを添えると、お客様に好印象です。
発送
梱包したものを配送業者に配送してもらう業務です。配送業者選びは、コストだけでなく、扱う商品のサイズやサービス特徴を考慮して行います。複数の業者に依頼する方法もあります。配送業者と信頼関係を築くことが大切です。
アフターフォロー
お客様にリピーターになっていただくための業務です。商品発送後に商品の使用感やレビューを確認するメールをおくります。また、次回の購入を促すためのクーポンの発送やクレーム対応も行います。ただし、メールやクーポンを過度におくるのは、逆に悪い印象になります。お客様の反応にあったアフターフォローを築いていきましょう。
まとめ
今回の記事では、ECサイトの運営業務をご説明しました。それぞれの業務を把握して、自社にあった効率の良いオペレーションを見つけていただく参考になれば幸いです。