実録!オンラインショップ業務担当者の1日 WEBプロモーション担当者編

経済産業省の電子商取引に関する市場調査によれば、2020年の日本国内の市場規模(物販系、サービス系、デジタル系の合計)は、19.3兆円(前年19.4兆円、前年比0.43%減)とほぼ横ばいでした。

しかし、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う巣ごもり消費の影響で、物販系のECサービスの伸長率は21.7%と大幅にアップしました。EC化率(全ての売り買いの中でECが使われた割合)は、8.08%と前年より 1.32 ポイントも上昇しています。

今後もユーザー、事業者とともに増加が見込まれているオンラインショップ事業。「立ち上げを検討している」「将来性のある市場で働きたい」「仕事がきついとも聞くが、どんな仕事をしているの?」などご興味を持たれている方のために、ある業務担当者の1日をご紹介します。

会社の規模や扱う商品の種類、量、担当業務の範囲や部署名称などは、会社により異なります。働き方や業務時間も異なることをご了承ください。

WEBプロモーション担当の1日

レストランを運営する会社で働くA子さん。店舗で展開しているスイーツが話題を呼び、オンラインショップの事業を数年前に立ち上げました。コロナ禍で巣ごもることが多くなった昨今。

おうちカフェでカフェ気分を楽しみたいという層からのお取り寄せが増加しています。しかし、お取り寄せスイーツ市場は日々激化。そんな中で、お客様の心をつかむWEBプロモーション施策を練っています。

業務内容は、自社オンラインショップの商品のプロモーション企画、SEO対策、リスティング広告、SNS施策、商品の撮影、商品説明文の作成、メルマガの作成などを行っています。

店舗での売り上げが落ちている中、会社はスイーツだけでなく料理キットやお弁当のオンラインショップ展開など、今後の事業拡大を検討中。しかし、オンラインショップに関わるスタッフの人数はまだ少ないのが現状です。そのため、代理店やプロカメラマンなど外部のリソースを利用しながら、日々の仕事に打ち込んでいます。

会社によっては、WEBマーケティング担当と呼ばれたりやWEBデザイナーやWEB制作担当の一部の仕事となることもあります。

出社:

メールチェック

・SEO対策やリスティング広告をお願いしている代理店から報告書が届く。代理店とのミーティングがあるので、その際に確認したい次項をまとめる
・関係部署からのメールをチェック
・新製品開発が始まる時期なので、商品開発者とのミーティング依頼を打診します

午前:

関係部署との会議

WEBデザイン・制作担当と打ち合わせ。お客様の流入経路を確認しながら、オンラインショッピングサイトのバナーを差し替えたり、反応の悪い商品のメッセージの更新を決めます

広告代理店とのzoomミーティング

お客様の行動解析、流入経路などのデータ説明や最近のWEB広告のトレンド、競合の動向などを確認し、今後の対策案を打ち合わせします

上司への報告などを行う

広告の費用対効果、SNS展開の反応について報告します

メルマガや広告入稿原稿を作成

継続的な購入を促すために、メルマガの制作や広告入稿原稿の締め切りに合わせて原稿を作成します

午後:

新商品の商品撮影

撮影スタジオに向かい、外注しているプロカメラマンと打ち合わせをしながら、商品のディテール写真、おうちカフェがイメージできるイメージ写真など複数カットの撮影を依頼します

ヒアリング

近くの自社レストランへ顔を出しながら、お客様層のチェックやスイーツの評判などをスタッフからヒアリング。店舗が中心なので、連携を図るためのコミュニケーションは欠かせません

新製品担当者とのミーティング

会社に戻り、新商品のコンセプトやオンラインショップでの販売数などの販売計画を商品開発担当者やWEB制作担当やオンラインショップ店長と確認します

企画書の作成

デスクに戻り、新製品のWEBプロモーション企画書の作成に入ります。社長や各部署の代表者を集め、プレゼンテーションを行います

まとめ

今回は、WEBプロモーション担当者のとある1日をご紹介しました。会社の業態や規模により業務内容や担当範囲は異なってきますが、基本的な業務は今回ご紹介した中で網羅されているでしょう。

忙しさは、時期により異なります。新製品が開発されたり、イベントシーズン前になると業務が忙しくなります。

プロモーションに大切なのは、日々アンテナを張り、情報収集そして分析・改善をすることです。トレンドやお客様のニーズは日々変わります。それに対応して、WEBプロモーションも対策していく必要があるのです。

売り上げを伸ばすためにも、自社サイトへのアクセスを増やすことは大切です。WEBプロモーション担当はそのための重要なポジションと言えるでしょう。