利益を上げる適正価格の見つけ方とは 楽天市場編

楽天市場で商品を販売する際、売上に最も大きな影響を及ぼすのは販売価格です。仮に同じ商品を同じ条件で販売する場合、店舗への好感度を除けば販売価格が有利な商品が選ばれます。

お客さまが購入を決断、決済するタイミングに合わせて最適な価格で販売することが売上最大化への近道と言えます。最適な価格とは、最安値ということではありません。お客さまが納得され、なおかつ売上が最大化する価格が最適価格と言えるのです。

最適価格を見つけ出すには、自社の商品、顧客、購買タイミングを考慮する必要があります。

販売する商品

他店で販売していない商品の場合、その商品価値を判断するためには過去の経験や類似商品から類推します。この時、類似商品の主要価格帯から20%前後の範囲に入っていると、購入検討ラインに入ることができます。

購入検討ラインから外れた場合、お客さまの心理としては、

高い場合:常識を越える価値がどこかにあるのだろうか
低い場合:クオリティやサービスの品質に問題ないだろうか

と感じているでしょう。

他店でも販売している商品の場合は、主要価格帯よりも下回る価格設定に加え、送料無料ラインも適正値にする必要があります。楽天内で検索すると、価格+送料が表示されるようになっており、さらに検索結果は送料を含めた並び替えもできるようになっているので、送料も価格の一部と捉えなければいけません。

※正確には、需要や市場価格の変化率で変わるので主要価格帯の20%と覚えていただければ問題ないでしょう

顧客

継続してお付き合いしたいお客さまは、どのような方々なのか。俗にいうペルソナ像を持つことが重要です。(ペルソナについては、別のコラムでご紹介します)
冒頭で同じ商品、同じ条件なら価格の安い方を選ぶとお伝えしましたが、顧客の望む店舗運営ができていると、価格の安さを超えた売上を作ることができます。

ご自身もきっと誰から買うのかを意識する瞬間があるかと思います。口語でいうと「そうそう、これが欲しかった!」と感じられるサイトづくりでお客さまの共感を得るということです。

特に趣味性の高い商材を扱う場合は、顧客との関係性が重要になってきます。

タイミング

楽天市場でもっとも購買意欲が高まるのは、毎月月初に開催されているお買い物マラソン(四半期毎にスーパーセール)です。この期間は購入した店舗数に応じて購入総額に対するポイント付与率が最大10倍となり、さらにその他の条件を満たすと30倍以上ものポイントを獲得することができます。

楽天市場のお買い物に慣れたお客さまは、日頃から購入リストを作成し、いざお買い物マラソンが始めると一気にお買い物を進めます。特に高額品を取り扱いの店舗はこの企画に合わせ、日頃はお買い物リストに入れてもらう販促活動を、イベント時には背中を押す販促活動をすることで売上を伸ばすことができます。

最後に

日々の価格設定を行い続けるのが困難な店舗向けに、価格と在庫を最適化するエンジン(AIによる自動更新)も活用することができます。このサービスは売上・利益を最大化するのか、在庫を削減するのか、といった目的に合わせたプランを選ぶこともできます。

このように、人的負担を軽減しながら売上を伸ばすという選択肢もあるのです。価格が店のブランド価値を決める側面もあるため、適正な価格体系を維持し、持続性の高い店舗運営を行っていきましょう。