ECサイトで押さえておきたい検索流入の増やし方 – 第2回オンページSEO

第1回では、ECサイトにどのような検索キーワードで来店いただくかを解説しました。第2回の今回はオンページSEO (WebサイトのコンテンツやHTMLを最適化して、検索順位を上げる方法)をご紹介します。

タイトルタグの最適化

SEO対策として最も認知され、かつ重要なのはページタイトルです。検索にヒットし、上位表示され、なおかつクリックされることまで考える必要があります。文字数は検索結果で表示の切れない30文字を目安にし、ユーザの検索意図とズレないように設定します。

Meta DescriptionにはECサイトなら「通販」「ネットショップ」など購買ができることも記載しましょう。「通販」単体キーワード検索では、楽天市場が1位ヒットします。サイトの価値が高まれば、目的ワードであっても上位表示されるようになります。

sitemaps.xmlのアップロード

検索エンジンにヒットするには、自社のページをGoogleに認識してもらう必要があります。Googleにはクローラーと呼ばれる世界中のWebサイトを巡回する仕組みがありますが、サイトをアップしたらすぐに来るわけではありません。

そのため、ページを作成、更新した際には、クローラーにサイトを見に来てもらうようにリクエストをします。リクエストにはファイル「sitemaps.xml」を作成し、Search Consoleからアップロードします。

そうすることでクローラーの巡回を待たずに、サイトの情報をチェックしてもらうことができます。また、クロールして欲しくないページには「noindex」タグを設置してインデックス登録をブロックするか、パスワードで保護します。

サイトのロード時間短縮

Webサイトが重たい(表示されるまでに時間がかかる)と、Googleからの評価が下がります。重たい画像、接続時に再生される動画、広告を始めとする計測タグなど、読み込みにかかる時間を短くします。

サイトが重たいとGoogleの評価が下がるだけでなく、ユーザの直帰率も高まり、直帰率が高いことでさらに評価が下がるという悪循環に陥ってしまいます。適正な表示速度を出しているかは、Page Speed Insightsで確認するようにしましょう。

アウトバウンドリンク

通常、SEOのリンクといえばバックリンク(自社に向けてリンクを貼ってもらうこと)を指しますが、自社から外部に対してリンクを貼ることもSEO上では意味があります。

例えば法律や医療などの専門的な用語に対して専門家の説明ページにリンクを貼ったり、ソフトウェアのアップデート情報、メーカーのサポートサイトに誘導するなど、ユーザの利便性を高める意図である必要があります。

低品質なリンクと見なされた場合はスパム扱いされることもあるので注意が必要です。

文字数の長いコンテンツ

日本語では2,000文字(4,000byte)程度の文字数があると、上位表示されやすい傾向にあります。文字量とSEOの関係が知られるようになってから、冗長なサイトが多くなった気がします。

同じような内容を繰り返したり、文字数を稼ぐために説明文が長くなるなど、ユーザに不利益なサイトでは品質が低いと見なされます。あくまで文字数は目安として、ユーザ目線でコンテンツをつくりましょう。

モバイルフレンドリー

PCとスマートフォンのどちらで見ても適した表示をするサイトをレスポンシブサイトと呼びます。レスポンシブに対応したサイトは、スマートフォンの検索結果に好影響をもたらすだけでなく、ユーザによる共有によって拡散も期待できます。

ECのシステムではレスポンシブに対応しているものは少ないので、サイトの運用工数と合わせて選定しましょう。

URLを検索エンジンフレンドリーに

ページのURLやサイト内の階層も検索に影響します。そのページに書かれている内容がURLになっているのが理想的で、意味のない文字列はプラス評価されません。

・NGな例:www.sample.com/100/321.html
・OKな例:www.sample.com/cosme/kao-nivea.html

NGな例ではディレクトリ名もファイル名も数字のみで、意味をなさないのに対し、OKな例では化粧品カテゴリにある、花王のニベアだと分かります。このようにしてあげるとクローラーが正しく解釈してくれます。

ターゲットKWの埋め込み

第1回で紹介した戦略キーワードをページに記載します。かつては単語の出現率を5%にするとSEO効果が高いと言われていましたが、出現率はあまり関係なく、タイトルタグやHタグに含まれているかを重視します。また、同じ意味を成す単語(例えば時計、Watch、ウォッチ)は自動的に補完されるようです。

メタタグコード

Meta Description、Meta Keywordを設定することで、検索エンジンに対してページのコンテンツ概要を提供します。Metaタグは設定しなくてもGoogleがページを解析して表示してくれますが、適正な情報を作成することで、ユーザがより理解しやすくもなります。

altテキスト最適化

画像にalt属性を持たせることで、検索エンジンにも、ユーザにも優しいサイトになります。
検索エンジンが正しく画像を理解できるようになるだけでなく、通信障害で画像が表示されなかった際の補完や、目の不自由な方が使う読み上げソフトにも対応します。

また、画像検索にもヒットしますので、特に商品のメイン画像には商品名を設定し、見込顧客の獲得につなげます。

まとめ

オンページSEOを実践することで、検索エンジンがページを正しく認識できるようになり、結果としてユーザが来店しやすくなるサイトに近づきます。第3回はユーザの利便性を上げることでSEO対策にもなる、リンクビルディングについて紹介します。

第1回:戦略キーワード
第3回:リンクビルディング

2 COMMENTS

現在コメントは受け付けておりません。