ECサイトの制作って何から始めればいいの?手順を解説

新型コロナウイルス感染症の拡大で、実店舗での商品販売から、ECサイトによる販売に乗り出す企業も増えてきました。「ECサイトをできるだけ早く立ち上げたいけれど、何から始めらたいいのか?」というご相談を受ける機会が増えました。

一般的なWEBサイトの制作期間は、1~1カ月半程ですが、ECサイトの場合は3~4カ月程かかります。ただし、要件の複雑具合やフルスクラッチでつくる場合では更に期間を要します。今回の記事では、ECサイトを効率的に作り上げるために必要な制作の手順を解説します。

主な手順
・コンセプトづくり
・要件定義
・開発
・商品登録(画像、説明文)
・テスト

コンセプトづくり

ECサイトは、年々増加を続けています。その中で勝ち残るためには、オリジナリティを打ち出していくことです。そのために最も重要なのは、コンセプトづくりです。

コンセプトをつくるために、「Who: 誰を顧客に」、「What:どのような商品やサービスを」、「How:どうやって伝えていくか」を明らかにしていく必要があります。また、競合のECサイトと差別化を図るために研究も必要です。

情報収集が終わったら、具体的なペルソナを作っていきましょう。実在するようなお客さま像を作ることで、ユーザーを意識した使いやすいECサイトを構築することが可能になります。

また、ECサイトを一言で表すコンセプトキーワードを作っておきましょう。

これは、ECサイトで売る商品やサービス、メッセージ、デザイン、ページ構成、機能、情報発信や広告方法、対応デバイス、などあらゆるものに統一感を出していくのに役立ちます。

例えば、「家で気軽にエコ」がキーワードなら、商品は環境に配慮したもの、ページデザインは優しいイメージで、自然を連想させる緑やブルーなどの色使い、WEB上の環境負担削減を可能にする技術の採用、決済時に売上の数%を環境団体に寄付するなどの機能も入れるなど、キーワードを中心に世界観を統一することができます。

サイト制作には、複数の人間が関わるので、各人の認識の一致も図れます。また、コンセプトに賛同してくれる人をファンにすることにもつながります。

開発

要件定義を元に、ECサイト制作のためのプラットフォームを決定していきましょう。制作方法は、ASP、ECパッケージ、クラウドEC、フルスクラッチなど様々。これらの中から、予算の範囲で必要な機能を実現してくれるものを選びます。

制作方法については、記事「ECサイト制作前に知っておくべき基礎知識 制作方法編」に詳しくご紹介していますので、ご参照ください。

次に、開発スケジュール、デザインや商品の見せ方、レイアウトやコンテンツの配置を決めるワイヤーフレーム、コンテンツ全体の流れが分かるコンテンツマップなどを作成していきます。

ユーザーが使いやすいか、商品・サービスが見やすく、伝えたいことが伝わるかなどを考慮して、開発します。

商品登録

ECサイトが完成したら、商品を登録します。商品の名称、価格、画像、説明文、在庫数を入れていきます。この中で重要なのは、画像と説明。売上を左右する要素なので、以下の点を考慮し、事前に作成しておきます。

画像

見た目が良く、ユーザーが利用している姿をイメージしやすい写真は、「買いたい」という気持ちを高めます。予算に余裕があれば、プロのカメラマンに依頼するのが安心です。

・商品を利用しているイメージ写真、商品の詳細が分かるディテール写真、様々な角度の 写真など複数の画像を用意する
・暗くならないように光の調整に気を付ける
・色味が現実と異なっていないか注意する

説明文

ユーザーが知りたい商品の詳細情報を盛り込んだ説明文を作成します。予算に余裕があれば、プロのライターに頼むのもおすすめ。

・サイズ、材質、入数など正確に伝える
・商品の魅力をアピールする内容を入れる
・説明的にならずに、利用シーンをイメージしやすい端的な文章にする

画像や説明文を変えて、ユーザーの反応を見ることも、ECサイトの成長につながりますので、試してみましょう。

テスト

商品登録まで完成したら、ECサイトをオープンする前に必ずテストを行いましょう。設計どおりに機能しているか、注文や決済や配送まで不具合がないか、デザインは崩れていないかなど全体を確認しましょう。

また、サイトの機能だけでなく、各担当者の対応フローも問題ないかテストします。。全て問題なく機能したら、いよいよオープンです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ECサイト制作からオープンの手順をご紹介しました。完成するまでには、多くの工程があります。プロジェクトの途中で行ったり来たり、または方向性がぶれたりしないように、コンセプトづくりが手順の中で最も大切になってきます。この記事が、効率的にECサイト制作する助けになると幸いです。